No.240⌒★【飯塚市】尋常じゃない数の雛人形、伊藤伝衛門邸
【建築遺産のlog!】第240号
2019年2月24日
大手旅行雑誌の福岡県版は、観光地として福岡市と太宰府、北九州、柳川、最近では糸島あたりが載っていることが多いですが、
福岡県の真ん中にある筑豊地方はほとんど掲載がありません。
太宰府あたりに住んでいる人でさえ、筑豊地方は隣町なのに全くの暗黒世界だったりします。
理由は、筑豊地方と筑前・筑後地方を分け隔てる山地。人がほとんどいない峠をいくつか越えてようやく到着するのが筑豊地方なんです。
そんな筑豊地方で旅行雑誌に掲載される可能性のある筆頭格が、上の写真の伊藤伝衛門邸(傳右エ門邸)。
庭園は国指定の名勝にもなっています。
和室もあれば洋室もある大正の大邸宅です。玄関を入ってすぐの応接間。
伊藤邸へは、今行きましょう!たくさんの雛人形が出迎えてくれます。
関東でもいくつか雛人形を展示する館を訪れましたが、こちらは規模がまるで違いました。
廊下にも所狭しと雛人形。
他の部屋にも雛人形。
お殿様の姿が見えない雛飾りもありますねえ…。
明治天皇の雛人形は軍事色が強いものになっていました。
端午の節句に飾っても良さそうな内容の雛飾り…。
雛人形・雛人形。
古っぽい雛人形・雛人形・雛人形。集団結婚かな…?
暗い部屋にもぽつんと雛人形。
どこで見ても怖い市松人形もいます。鏡に何か写りそう…。
雛人形。
ここの展示のまずいところは、雛人形の数が最も多いクライマックスの部屋が先の順路になってしまってるので、そのあとに見た雛人形がショボく見えてしまうところです。
ここなんか、男雛と女雛が一対だけです。
これを見たあとは何も感動しないですよねえ…。
建物を見終わったら国指定名勝の庭園に行きましょう。芝生に覆われた庭園のようです。
建物の中にいるおばさま方の数に比べて庭園は人が少なめ。庭園には行かずに帰る人も多いようです。
庭園の奥の方まで行けるのでいろんな角度で建物の写真が撮れます。
名勝になるわけも分かる、美しい庭園です。
池泉庭園。起伏があり、頂上には東屋があって、そこで休むこともできます。
隣に建ってるビルはかなり借景を楽しんでいることでしょう。
雛人形は3月3日を越えて3月26日まで飾られています。
ぜひ筑豊地方まで山を越えて足を踏み入れてみましょう。