No.87⌒★醤油県千葉県の宮醤油。【富津市】
富津市
へは、東京湾フェリーで向かいましょう。
東京・川崎・横浜から行くと、本当は、高速バスで向かうのが早いんですが、
たまに渋滞していたり、隣の席に知らない人がいるのが嫌だったり、席を予約する面倒さや、トイレに行けないし、もしかすると運転手さんが居眠りするかもしれないし、
何より、お酒を飲みながら行くことができないバスは楽しくないんです(つω・`。)。
東京湾フェリーにはいわしバーグやつみれなど、酒に合うものも売っています。
とはいえ、この日は風が強い日で船が大きく揺れて、酒を飲むどころではありませんでしたが……( ノД`)
「富津」はむかーしむかし、
弟橘姫が東京湾に身を投じたあと、その袖が流れ着いたので布流津と呼ばれ、それが富津になったようです。
都から東征に来た日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が走水(東京湾のあたり)を渡る時に大嵐に遭い、
后の弟橘姫が身を捧げて海の怒りを鎮めたことで無事に上総国へ上陸できました(富津市HPより)。
后が亡くなったのなら全く無事ではない気がしますが、
その後、后の袖が流れ着いたのが富津だということです(隣の袖ヶ浦市、習志野市袖ヶ浦に流れ着いたという説も)。
誰か、犠牲になれば今日のこの荒れた海も収まって気分が悪くならずに済んだんですかね…。(次の日まで気分が悪かった)
フェリーで金谷港についたら、電車で北上して佐貫町駅下車。
このあたりの外房線、内房線の駅はどこもこんな雰囲気の駅です。
無骨な感じの外階段と、同じようなデザインのホームと駅舎。
この駅から歩いて10分のところに、
宮醤油店
の建物があります。国登録有形文化財の建物。
多くは、明治から大正期にかけての建物ですが、わずかに一番左の店蔵だけが江戸後期の建物だそうです。その右の建物は奥蔵で大正初期、その右はたぶん「離れ」で大正中期、その右は西蔵で明治初期の建物です(*‘∀‘)。
建てられた時期はバラバラ。
宮醤油の創業は江戸後期。そこから少しずつ建て増していったと思われます。
千葉県は醤油県。
千葉県野田市のキッコーマンや、千葉県銚子市のヒゲタ醤油、ヤマサ醤油など、醤油生産地が県内に広く分布しています。
塩と、大消費地(東京)と、物流(利根川など)の良さで醤油王国になっていったのです。
そしてその多くは濃口醤油です。
店舗は明治中期の建物です。出し桁造り。
宮醤油店は、9棟もの建物が有形文化財に登録されているのです。
左から「南房総だいだいポン酢」、丸大豆の「かずさむらさき」。
スーパーとかで買えば、600円以上はする品なのに、ここでは400円台で買えるのよ、
と力説しておりました!
二本買っても、1000円以下。大変安い価格です。
価格は安いですが、日本では高貴な色の紫色と同じ「むらさき」という名前の高貴な醤油の名前が付けられているのです。