No.1⌒★ゆずの聖地、横浜市磯子区の建物。旧柳下邸と三殿台遺跡
【建築遺産のlog!】第1号
2016年9月16日
はじめまして、auraと申します。
auraは、群馬県邑楽郡のおうらのことです。
邑楽郡なんて、2~3年しか住んだことありませんが、なんでおうらなんでしょうねえ、自分でもよくわかりません。
何せ勝手に知らぬ間に名付けられてしまったからです…(゚Д゚)
今は神奈川県横浜市磯子区在住、の建築士もどきです。
暇さえあれば、建物探しの旅に出ますが、ここ横浜市磯子区も、建築不毛の地と思われていそうなものの、無いこともないんですよ。
横浜市磯子区は、岡村町でゆずの二人が出会った場所、という聖地としてしか知られていないかもしれません。
有名な岡村八幡宮の壁画。ゆずはこの岡村八幡宮の裏手にある岡村中学校で出会いました。
ほんとうは、出会ったのは小学校だけど、仲良くなったのが中学校だそうです。
ゆずの聖地だけあって、他にもゆかりのケーキ屋モンマルトとか、ゆかりのスポーツ店とか、ゆかりの文房具屋とか、ゆかりのそば屋とかがひしめきあっています。
★旧柳下邸★
岡村町より、有名な四間道路という狭く、交通量の多い道路を抜けて来た先に、旧柳下邸がそびえ立っています。
昔は広かったから四間道路と名付けられたのかもしれません。今は大きなバスも通り、狭いことで知られています。
柳下邸は金属商を営んでいた家で、崖の下に建っています。
崖の上は、米軍住宅とか、高級住宅街、崖の下はどちらかというと庶民的な家が並んでいるので、この場所にこんな建物が、という驚きはあります。
金属商ということは貿易商なので、海に近い場所を選んだんですかね。
海照寺という寺も近くにあります。
今は、埋め立てのせいで、海は少し遠くになってしまいました。
玄関。よしずを張った、いわゆる葦戸(よしど)を開けた向こう側が入り口で、
洋風タイルが貼ってある土間を上がった手前側は商家らしく広い畳敷になっていますね。
たくさんの和室。
和室。
どこもかしこも葦戸が設置していて涼し気な住宅。
たくさんある中で1階は1室だけが洋室。
2階は、残念ながら通行止めになっていました。
天井もしっかりと造り込んでいます。
オルガンも足元から手を抜いていない造りです。
旧柳下邸は公園になっていて、気軽に訪れることができます。
★ 旧柳下邸
竣工:明治?
横浜市指定有形文化財
★三殿台遺跡(さんとのだいいせき)★
旧柳下邸から、車に轢かれそうになりながら四間道路をまた上ってしばらく行くと三殿台遺跡があります。
ゆずの「夏色」で出てくる、「この長い長い坂」もこの辺りのはずです。
三殿台遺跡は高校の歴史の教科書に載っていたような気もしますねえ。やや有名な遺跡だと思います。
この日は、なんと遺跡を三人の方が訪れていました!
遺跡に三人いるのは、少ないようで実は多いほうで、他の遺跡は誰一人、人を見かけないことがほとんどです。
悲しい現実ですが、そういう世界だと思います、遺跡は。
この遺跡も、ゆずの何かのアルバムの写真に使われたとかで、ゆかりのある場所です。岡村町からは峡谷みたいな道を行った先にありました。
建物は古い方から、左の縄文時代の竪穴住居を模した円錐形の建物、右側の弥生時代の入母屋屋根の竪穴住居、真ん中の古墳時代後期の入母屋屋根の竪穴住居、です。
縄文時代から、古墳時代までの少なくとも数百年の間にこの程度しか進歩がなかったんです。
見た感じ、円錐形から、入母屋造に変わっただけ…。
換気システムとか、広さとか、頑丈さとかが変わっているんでしょうが、大まかには変わってないことが分かります。
赤い杭が縄文時代の遺構、こげ茶色が弥生時代の遺構、黄土色が古墳時代の遺構を表しているということです。
この白いのは…?
同じ場所に数百年間もムラを築いていたんですね。
昔の遺跡はこういう高台によくあります。昔は周りは海だったのかもしれません。
出土品にもあった、イルカが泳ぐ海…。
★三殿台遺跡
国指定史跡(1/3050件中)(神奈川県内 1/70件中)
磯子区にはもう少しあると思うけど、またいつの日か…
★2018年3月11日再訪
柳下邸に再訪しました。
柳下邸からは、徒歩で行けるほど近くに住んでいるものの、毎日のように横を通り過ぎるものの、まだ2回目の訪問です('Д')。
近くにあるからいつでも行ける、で結局あまり行かないパターンですね。
柳下邸にはミツマタの花が咲いていました。
開花期は3月から4月の上旬頃。意外と早く咲く花なんですね。
ぼくは、昔、某超有名コンビニの設計をしていた時、緑地に低木としてミツマタをよく植えていたんですが、植えた直後のミツマタって、ほんとにショボいんです。
ミツマタっていうぐらいなので、三つに分かれた枝が特徴ですが、植えた直後は、3つに分かれた棒切れという感じ。
それを緑地帯に何本も植えて行きますが、棒切れが何本も地面に突き刺さっているようなそれはそれはショボい見た目でがっかりしていたんですね。
それが花を咲かすとこんな風になるんですね(*‘∀‘)
設計士は主に新築の時しか見ないので、いったい、その後ミツマタがどうなったのか、分からなかったんです。
今頃その某有名コンビニは黄色い花を咲かせるミツマタを見に花好きのお客さんで賑わっていることでしょう(…と思いたい)。
柳下邸は2月から3月初めまでひな人形を飾り付けています。
この部屋の他にも、いろんなところにひな人形が並んでいました。
関羽みたいな髭の多いお内裏様とかもいましたよ。
季節ごとにイベントをやっているようなので、調べて訪れてみてはいかがでしょうか。