No.79⌒★レジャー施設的金乗院山口観音【所沢市】
【建築遺産のlog!】第79号
2017年3月31日
真言宗吾庵山金乗院放光寺(山口観音)
山口観音は水子供養の寺でもあるようで、
本堂裏の斜面に広大な仏像が置かれています。
小さく、妖精のような仏像がたくさん。
妖精のまま、生まれることなく、空へ上っていったのです。
ほほう…お釈迦様の鐘……
でも、この穴に、
何度お金を落としても、落としても、
ボトッ…
ボトッ……
という音しか鳴らないんですが(騙されたか…)
水子地蔵尊の一番上の辺りにあります。
龍が手すりになっている階段を登って行くと、
赤い五重塔
が建っています。
法隆寺夢殿みたいな八角の塔。
この八角形の角はそれぞれ、東西南北、北東、北西、南東、南西の八方角を向いています。
八は全ての方角、つまり宇宙そのもの、無限を表しているんですね。
龍も、八部衆の一つで阿修羅や夜叉などと共に仏法を守護します。
五重塔は跳高欄がぐるりと取り囲み、簡素なデザイン。
その五重塔の下に仏国窟という洞窟が口を開けています。
この洞窟を通って行くと、四国八十八カ所霊場
を回ったのと同じ効果があるようです。
ずらっと並んだ仏像のトンネルは1分もかからないうちに出口に辿り着くでしょう。
暗いですが、そんなに怖くはありませんでした。
武蔵野七福神めぐり
と書いてある派手な中国風の建物(本堂隣)。
Wikipediaを読んでみると、
武蔵野七福神は埼玉県飯能市、入間市、所沢市の寺院・神社の七福神めぐりで、
西武鉄道が提唱した。
とおっしゃっております。
七福神巡りも、レジャーのひとつとして造られたにすぎないものなんですね…。
結局このお寺も、全体が西武鉄道の観光レジャー施設のようなものです。
その一環として五重塔も建てられたのかもしれません。
五重塔はユネスコ村が閉村し、ユネスコ村大恐竜館として再オープンした時期の1999年頃に建てられました。
西武鉄道は、レジャー客を増やすためにはなんでもやります。
武蔵野七福神めぐりとして、
この寺には布袋様だけがいればいいはずですが、七体全部いました。
(めぐらなくていいじゃん)
七福神めぐりの他の施設として、山口観音は西武狭山線で、他は全て西武池袋線から行くことができます。
(一日では回れないので2日に分けて西武鉄道で巡ってね。駅からは西武バスを使いましょう。)
この七福神めぐりには、ご利益はあるんですかね。
西武鉄道のご利益はあるんでしょうね。運賃として…。