No.157⌒★【横浜市中区】日本の玄関のキングの塔
キングの塔、と呼ばれている神奈川県庁。
小尾嘉郎という人の設計コンペ案を基に、神奈川県が実施設計を行いました。
1928年、まだまだ日本がアジアの強国であった頃で、
国威を示すように、帝冠様式で建てられた最初(期)の建物と言われています。
威厳があり、どどーんと居座っていて、まさに横浜のキングの塔です。
帝冠様式は、だいたいのものは左右対称のどっしりとした威厳のある建物で、
洋式の建物の上に和風の冠が乗ったもの。
では、神奈川県庁の上に乗っているものは何なんでしょう。あれが和風の冠?
紅葉の季節に行くと、イチョウが黄色く染まってこんな雰囲気になります(*‘∀‘)。
正面はこんな感じに。
正面から見ると、建物の上には、五重塔の上に立っている、相輪みたいなものがあるのがわかりますね。
神奈川県庁はその五重塔をモチーフにしたと言われています。
そっ…くり(;´・ω・)。
神奈川県庁はつまり、デフォルメにデフォルメを重ねた五重塔をモチーフにしているのです。
五重塔にした理由は恐らく、
外国人の海の玄関・横浜港からよく見えるように(当時は海の玄関しかなかった)、日本建築の中でも背の高い五重塔を基にしたのではないでしょうか。
中央の玄関から堂々と中に入ります。
正面に県庁の方が立ちふさがっていましたが、カメラを向けるとさっと横にどいてくれました。
外観は威厳たっぷりでも中の方は物腰柔らかな方々のようです。
空想上の植物、宝相華(ほうそうげ)が彫り込まれた古い照明が出迎えてくれます。
吉祥の植物で、正倉院の宝物などにもこの絵柄が使われました。
公開日にだけ入れる貴賓室。
向こうの額にかかっているのは歴代県知事で、初代県知事内山岩太郎氏をはじめ、
2代津田文吾氏、3代長洲一二氏、4代岡崎洋氏、5代松沢成文氏の肖像だと思われます。
現職黒岩祐治氏まで含めて6代(1947年の公選開始から)しかいません。
賄賂をもらったとか、不適切な発言をしたとか、ありもしないモリカケ論争の末辞めさせられたとか、そういう県知事はいなかったんでしょうか。
県知事がいったい日々何をしているのかなんて、ほとんどの県民は分からないからたとえ失言をしてもなかなか辞めさせるまでには至らないんでしょうね。
まあ、もちろん、全て善政を敷く知事ばっかりだったのかもしれません…。
(疲れたので続きます…)
★*.+゚図面のできるまで( ㅎ ㅎ)
こないだ図面を描いていたんですね。
作業工程はこのような感じで進んでいきました。
①作業者が図面を作成する
→②担当者による図面チェックが入る
→図面修正で差し戻される①〜②を繰り返し
→③課長チェックを受ける
→差し戻される①〜③を繰り返し
→④部長チェックを受ける
→やり直しを命じられ①〜④を繰り返し
→⑤施工会社にチェックしてもらう
→図面修正の必要性が出る①〜⑤を繰り返し
→⑥発注者へ恐る恐る提出してみる…:(´;Д;`):
→簡単に差し戻される①〜⑥を繰り返し
→⑦地権者へ恐れおののきつつ提出してみる|qд°`)))
→激怒され差し戻される①〜⑦を繰り返し
1枚の図面を描くのにどれだけの工程を経る気だーヽ(`Д´)ノ
課長チェックと部長チェックなんて二つも必要あるんか(`Д´)(たまに副課長チェックも有り)
担当者から地権者まで、みんな言ってることがばらばらだから右往左往する図面。
たった1枚の図面を完成させるまでに凄まじく消費される紙と時間と健康…。
しかもこの苦労は発注者の「設計変更!」の鶴の声の下、簡単に降り出しに戻るのです。
…以上、単なる愚痴でした。