No.103⌒★人口の多すぎる街の普段は落ち着ける煉瓦造図書館【東京都北区】
たまには、
東京23区にでも行ってみるか…
(気が進まない…)
なにせ、人が多いから…。
北区なら、人が少ないだろうということで、北区へ向かいました。
しかし、行ってみると北区は赤羽と王子を擁する、大都市でした(;´Д`)。
人口はおよそ34万人。人口密度は、市町村では最も高いと言われる人口密度の鬼、蕨市(14000人/㎡)よりも多い16000人余り/㎡!
あっさりと抜かれた蕨市の立場は…。
世界を見渡せば、マカオの23000人/㎡よりは少ないですが、
それでもかなりぎゅうぎゅうな窮屈な区だということが分かります。
23区の中では練馬、板橋に次いで田舎かと思ってたのに、そうではなさそうです。よくそんなところに住めるもんだ…。
JR京浜東北線、東京メトロ南北線、都電荒川線が乗り入れる大駅、王子駅から歩いて15分のところには、赤煉瓦の図書館が建っています。
旧陸軍が建てた煉瓦造の倉庫が、佐藤総合計画によりリノベーションされた、北区中央図書館。
陸軍施設の土地は戦後、米軍により一時接収され、今も図書館の隣は自衛隊の敷地となっています。
図書館の中には、雰囲気の良いカフェがあります。
アトリエ・ド・リーブ。白金に本店があるという、ケーキ店です。
でも、この日は、従業員が一人しかいないため、落ち着きのない店内になっていました。
一人しかいないのでホールに厨房にと延々に走り回る従業員。ものすごい音を響かせて氷を砕く従業員(自分で砕くシステムなのか…)。オーダーを取りまくる従業員。そしてさらに走り回る従業員。料理を作りまくる従業員。珈琲を量産する従業員。紅茶も量産する従業員。全く下げられる気配の無いテーブルの上の食後のお皿たち…。
全て一人の従業員の肩にかかっていて、とても落ち着かない店内でした(本店は何とかしてやれよ…)
長い時間がかかって、それでもコーヒーとケーキはやってきます。止まない雨と同じく終わらないオーダーは無いのです。
皿にペイントされてないのが残念ですが出てきただけで満足することにします。
カフェのガラスを隔てたすぐ隣が図書館。
黒っぽい鉄骨がおそらく煉瓦倉庫時代の鉄骨で、新旧入り混じる雰囲気を醸しています。
カフェの逆側の隣は、フリースペースとなっていて、忙しそうな店員を尻目に、みんなお弁当を広げてゆったりと過ごしていました。
古い煉瓦の外壁が、内壁に。
煉瓦の向こう側は図書コーナー、こちら側はカウンターやバックスペースと、やはり図書コーナー。煉瓦の上の2階はキッズ図書コーナー。
書架の上に黒い鉄骨がかかっています。
ただ、全体としては煉瓦倉庫の保存量は少な目なように思えます。
ほとんど新築図書館の趣きで、
ところどころに煉瓦や古い鉄骨が顔を覗かせて、昔ここに煉瓦造倉庫があったことが分かるという程度なのです。
人が多い、北区。
蔵書数などの観点からも、図書館にしては小さな煉瓦倉庫をそのまま壊さずに使う、というわけにはいかなかったのでしょう。