建築遺産のlog!

世界中の建物に行けるといいな

N0.123⌒★鹿児島の石造文化【鹿児島市】旧鹿児島刑務所正門・石橋記念公園

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鹿児島アリーナの隣に、旧鹿児島刑務所の正門が残されています。

ここへのアクセスはどうすればいいんでしょうか。

バスが近くを通ってますが、どのバスにどこから乗ったらいいのかわからず、途中まで炎天下の中歩きました。(なぜバスという乗り物はこんなにも分かりにくいのか…)

鹿児島天文館の商店街からは徒歩で20分から30分はかかります。(暑いので秋~春にかけて行くのがいいかも)

 

ここは昔、鹿児島刑務所があったものと思われますが、今も隣には拘置所があって、その名残が感じられます。

鹿児島刑務所は現在は鹿児島県の遥か北、湧水町というところに追いやられていました。

 

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最近、監獄ホテルで話題になった、奈良監獄と同じ山下啓次郎氏と太田毅氏の設計で、登録有形文化財です。

山下啓次郎の孫はジャズピアニストの山下洋輔、息子は三井鉱山系の実業家、息子の嫁は司法大臣の娘、他にも侯爵系の人や専務だとかジャズヴォーカリストとか、すごい人たちが家系に連なっています。

大臣も音楽家も金とか家系次第なんでしょうか…(´Д`)

 

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鹿児島監獄は、お城風の石造門ですが、全て残されていたら奈良監獄ホテルのようにいろんな使い方ができただろうに、もったいないことです。

向こう側(正面側?)に比べてのっぺりとした平たい壁で、

正面側は割れ肌のデザイン重視の石、裏側は平たく仕上げて使いやすさ重視、という感じがします。

石壁が表に比べてごつごつしていないので足をかける場所もないので脱獄が難しくなっています。

 

この監獄門は、鹿児島アリーナの広場にただ置かれているだけで、訪れる人もおらず、ひっそりとしていました。(暑いから?)

 

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鹿児島市の東の方、石橋記念公園にあるのは西田橋御門。

 

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西田橋というのはこちら。

この西田橋を午前6時頃開き、午後6時頃閉じていたのが西田橋御門です。夜遊びするのも大変な時代です。

 

石橋記念公園は、橋マニアが楽しむための公園みたいな場所で、

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これやこれやこれなんかの橋がありますが、もはやどれがどの橋かわかりません…(´Д`)が、これらの橋は全て岩永三五郎という熊本の石工が造り上げた橋です。

 

しかし、鹿児島には護岸施設や監獄、橋など石造のものがとても多いですね。

石橋記念公園にある石橋たちは溶結凝灰岩という石が使われているそうです。

溶結凝灰岩は、火山で噴出してきたものが、熱や重みで圧縮されてできた凝灰岩で、もともとは火山灰などの軽いものが主だそうで、噴火の熱や噴出物の量がものすごいものだということがわかります。

開聞岳桜島霧島山など火山には事欠かない鹿児島県では大量に手に入れられる石材です。

 

石橋記念公園へは観光周回バスで行くのがわかりやすいので、それを利用するといいでしょう。暑いときは無料の石橋記念館で休めるので良いと思います。

まあ、みんな、石橋はそっちのけで石橋下の水場で遊んでたけど…