No.51⌒★歴史的建造物を包み込む美術館【千葉市】さや堂ホール
千葉市は人口約97万人。
さて、この街はいつの日か100万人に達することがあるんでしょうか…。
プレ100万都市の巨大ターミナル駅千葉駅から、千葉モノレールに乗り換えます。
鎌倉の湘南モノレールと同じく、
鉄骨の真ん中に穴が空いていてそこにモノレールの突起を差し込む
サフェージュ式モノレールです。
モノレールの中では、長さは大阪モノレールに次いで、日本2位の長さで営業しています。
↑湘南モノレールの回
敷地が広い分、湘南モノレールよりも美しい千葉モノレール。
湘南モノレールにはないこの曲線美!
湘南モノレールは土地のない狭い鎌倉をがんばって走っているのです。
終点の県庁前駅は近未来的なデザインになっています。
終点の県庁前駅ではなく葭川公園駅で降りて5分ほど歩いたところにある
千葉市中央区役所と千葉市美術館の複合ビル。
大谷幸夫氏の設計で、1995年に竣工しました。
この建物の外側に大きな柱がたくさん立っているのは…
新しいビルの中に包み込むように古い建物を収容しているからです。
サッシのために歴史的建造物が途中で切断されていますね。
門の前に書いてある説明書きによると、
この建物は、旧川崎銀行千葉支店で、
ネオルネッサンス様式をもつ建造物で、
美術館・区役所の建設にあたり、鞘堂方式により「さや堂ホール」として保存・再生された、と書かれています。
刀の鞘のように、古い建物をすっぽり覆うように建てた方式なんだと思われます。
その、
旧川崎銀行の「さや堂ホール」は美術館側から中に自由に入ることができますが、たまにイベントなどで入ることができません。
2回目に行ったときはイベントもしてないのになぜか入れない、
気まぐれオープンのさや堂ホール…。
このホールは、さや堂ホールと言っているものの、鞘ではなくて、刀の方だと思います。(さやえんどうだと、豆の方)
さやに包まれたホール、という意味でしょうか。
銀行というより迎賓館のような雰囲気。
2階のバルコニー状の通路が通っています。銀行には必要のないスペースだと思うんですが、昔の銀行はなぜかこういう形式の建物が多いですね。
建築されたのは1927年、関東大震災の4年後のことでした。
関東大震災は千葉県をも襲い、千葉市の震度は5以上、すぐ南の房総半島では震度7が推定され、死者も多数出ています。
そのため、この建物の前身の旧建物も焼失してしまいました。
新しいビルの方の最上階のテナント区画は、
少し町から離れた地域にあることもあって、半分の区画は無人になっています。
1995年築ということで一時代前のようなデザインをしています。バブル前後にこういうテイストの建物はたくさん見かけます。
最上階のもう半分の区画はレストラン。
洋風レストランで、魚料理はとてもおいしかったのですが、
ご飯はパサパサですね( ˙-˙ )。
洋食のお店だからご飯にまで気が回らなかったのか、たまたま今日だけなのか…。
ただ、素晴らしい眺望と、折り紙のような形の照明が付いているのを店内から眺めることができます。
刀の鞘にも装飾があるように、この照明も、鞘を彩る装飾なのです。