No.30⌒★【前橋市】群馬県庁と群馬会館と佐藤さん
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前橋市へ行きたいなら、
JR高崎線で高崎駅まで行き、両毛線に乗り換えれば行き着くことができます。
前橋駅前は県庁所在地だというのにゴーストタウン化していました( ノД`)(前言撤回)
他の地方自治体も似たようなものですが、前橋駅のそれは群を抜いていると思います。
駅前にある延べ床面積40000平米超えの、昔はイトーヨーカドーだったこともある建物は、
「エキータ」として再出発しましたが、行くたびに店舗が少なくなり、今では1階は高校生の広大な自習室と化しています。
宇都宮市、水戸市と、北関東3県の県庁所在地の駅の中で比べてもダントツでさびれている、前橋駅。
ホテル以外何もなく、周りは無人の店舗が広がるばかり、そんな悲しい状況です。
前橋駅の位置の悪さが、前橋駅が悲惨な状況になる原因のひとつになっているのかもしれません。
群馬県庁も、前橋市役所も、繁華街のある千代田町や本町の界隈も、前橋駅にはないのです…。
群馬県庁は、新しく建てられた背の高い棟と、低層部に横に広がっている「昭和館」と呼ばれる古い棟からなります。
群馬県庁の新棟の方は佐藤総合計画が設計し1999年に完成しました。
33階建、約14万平米。
対して旧棟の「昭和館」の方は、佐藤功一氏の設計、竣工は1928年、もちろん昭和の3年です。
3階建、約6千平米。
佐藤功一氏と佐藤総合計画は、少しつながりがあります。
佐藤総合計画の創業者の佐藤武夫氏は佐藤功一氏から教えを受けていました。
どちらも、早稲田大学の教授。
「佐藤」は関係ないんですね(°Д°)
どちらも佐藤姓なのはたまたまのようです。
神奈川県庁と同じく、1階は石張りで、
神奈川県庁と同じく、上はスクラッチタイル貼りになっていて、
神奈川県庁と同じく、1928年竣工ですが、
神奈川県庁と違って上に塔が付いていません。
↑神奈川県庁。どちらも、縦のラインを強調していますね。
群馬県庁は優雅な感じがしますが、
神奈川県庁は威厳がある感じがします。
ドームになっていたらさらに素晴らしい1階エントランス。
今でも庁舎は使われていて、自由に入ることができます。
右と左に行くと、普通の味気ない廊下が連なります。
上に行くと、特別展示室や、正庁の間に行くことができます。
正庁の間は格式のある部屋のようですが、いつも何か会合が行われているので入れないかもしれません。
群馬県庁昭和館の道を挟んだ向かいには、同じような建物の群馬会館があります。
これも、群馬県庁と同じく石張り、スクラッチタイル、佐藤功一設計の公会堂として利用されている建物です。
竣工は群馬県庁より一年遅い1929年。
ほとんど同じような意匠で作られていて、群馬県庁の続きのような建物ですね。
エントランス、車寄せ。車寄せの上のバルコニーもこちらにも作ってあります。
中は、歯科学生の何か会合が行われていたので、ゆっくり見られませんでした。
群馬会館を上から見たところ。
新群馬県庁の展望室から見ることができます。(無料)
屋根の上に露盤のような、宝珠のような、何かが付いていますね。
平らな陸屋根の上に寄棟が乗っている変わった屋根になっています。
◎群馬会館(国登録有形文化財)
国登録有形文化財 (15~16件/10715件中) (群馬県内 1~2件/331件中)
前橋市役所は薄汚れてますねえ…(´Д`)
1981年竣工、12階建SRC造、坂倉建築研究所設計のようです。
坂倉建築研究所のHPの竣工当初の写真を見ると良く見えるので、昔は素晴らしい建物だったんでしょうか。
今はそうは見えませんが…。