No.8⌒★アジア人だけの御殿場、日本人だけの御殿場
★
高原都市、静岡県御殿場市は今日も冷涼な空気に包まれています。
御殿場にやってくる観光客のほとんどは御殿場プレミアムアウトレットに行くようで、何本も何本もアウトレット行きのバスが通って行きます。
以前は観覧車なんかもあったんですが、最近は無くなってしまったみたいなので、なぜこんなところまで来てアウトレットを買いに来るのか全く理解ができませんね。
御殿場市には何か他に人を引き付けるスポットでもあるんでしょうか。
★★
平和公園・富士仏舎利塔へまず行ってみました。タクシーで1400円ぐらい。
まず目に飛び込んでくるのはずらっと並ぶ観光バスたち。
アウトレットに比べても劣るとは思えないバスの出入りがあります。
そしてバスから次から次に降りてくる人たちは全て中国語をしゃべっている気がします。
富士仏舎利塔は、インドの首相ネルー(ネール)から贈られたという仏舎利(仏の遺骨や棺の灰など)が収められている塔だそうです。
ネルーから日本に贈られたものは結構あり、大和郡山市の額安寺の仏舎利、日本山妙法寺の仏舎利塔(多摩市?)や、熊本にも象が贈られていたりします。
左奥の白いのがストゥーパ(仏舎利塔)で、 塔の前には狛犬みたいなのがずらずらと何体もいます。
韓国の狛犬。文字通り、まさしく高麗(こま)犬ですね!日本のものと言われても違和感ない感じです。
台湾代表。沖縄のシーサーに近い気がします。
タイ。犬よりも、起源のライオンに近い感じがします。
彼に道端でもし出会ったら誰もが死を覚悟すると思います。
インド。イヌというよりもはや完全にライオンになっています。 ただ、イヌも猫も同じネコ目で一致しているので、問題はないかもしれません。
タイと違い、優しそうな顔をしています。
来る人、来る人、全て日本以外のアジア人(たぶん)。
手前の人も奥の人も、女も男も、老人も若者もみんなアジア人です(ごくまれに日本人)。
町の人に聞くところによると、トイレ休憩がタダなのでみんなここに寄っている、とのことでした。
暗雲が立ち込めている仏舎利塔。
仏舎利塔の周りは 土足厳禁で、外なのに靴を脱がされます。
他にもいろんな像がいました。
各国から寄贈でもされたのか、日本的ではないものが多いようです。
仏舎利塔のある平和公園はプライベートブランドで名高いCGCに関連するスーパーの社長が私的に造った場所のようです。
寺と言った方がいいのか、やはり公園と言った方がいいのかわかりませんが、そういう不思議な空間です。
★★★
平和公園のほとんど隣にある秩父宮記念公園。
秩父宮さまが戦前戦後の10年ほどの期間、住まわれていました。
とても静かな空間で、100mほど向こうにいるであろうアジア人たちの喧噪はここには響いていません。
中にいるのはほぼ100%日本人。
良かれ悪しかれ、ツアーコースから外れた場所には色んな世界が広がっているのに惜しいことです。
ここではいろんな植物がお出迎えします。
奥にあるのは秩父宮様が住まわれていた茅葺の建物。
建物は新館と旧館に別れていて、新館の普通のリビングはこんな感じ。
置かれている家具が当時のものかどうかは分かりませんがあまり高価そうには見えません。
お風呂場も、少し広いものの、標準的なものに見えました。
でも旧館の方は様相が違います。
さきほどの茅葺住宅の内部で、外部の茅葺の日本的なイメージとは違い、内部は西洋的な感じでまとめられています。
戦中に渡って使われていたので、近くにりっぱな防空壕も。
しかし、こんな山中でも空襲されるんでしょうか。それとも侵攻してきた歩兵部隊から身を隠すためのものでしょうか。